岡歯科の顕微鏡歯科治療紹介(動画で説明篇③)

カリーナシステムのことは発売前から、ちらちらと聞いており、「まあデータジェンプロがあるからいいか〜。」と注目していませんでした。すると、ある日 顕微鏡歯科ネットワークジャパン 経由で、「デモに伺いたいので、いかがでしょうか?」とカリーナシステムのS氏より連絡がありました。

僕は正直に「うちはデータジェンがあって買わないし、わざわざ顕微鏡歯科後進地域の九州でマイクロ自体が売れないのに、録画再生装置は営業しても売れませんよ。」とはっきり言いましたが、熱血S氏が「ぜひぜひ〜。」と言われるので、ADMENIC DVPのデモをしていただくようお願いしました。

せっかく遠方から来て頂くので、うちのデモだけでは悪いなという気もあり、マイクロユーザーの先生を紹介したり、ADMENIC DVP 取扱いのGCさんが営業をかけたりもしたのですが、九州 宮崎 なんだかんだ理由をつけて断ります。録画再生装置は無理して買う必要もないと思いますけど、『歯科医療の可視化』を推進し患者さんへのアピール効果を実感している身としては、検討すらしない理由が???です。「ウチはまだ必要ないから。」とデモすら断る先生がいるので、やっぱり顕微鏡歯科後進地域だな〜と改めて思いました。

けど、これも大体の理由は想像つきます。みんなマイクロ持ってるけどあんまり使ってないんですね、大体日常臨床の20〜30%ぐらいしか使わない人が高額な録画〜再生装置を必要とするわけがありません。せっかくマイクロ導入したのに横に置いて、拡大鏡にもどって診療しているんです。長年染み付いた診療習慣を変えるのはなかなか難しいのですが、「マイクロ使いこなせると拡大鏡の次の世界が見えてくるのにもったいないですよ。」と「歯科医療の可視化」をすすめている身としては言いたいです。

カリーナシステムはADMENIC DVP という製品です。ノリはほぼデータジェンと一緒です。ただ、こちらは録画だけでなく再生→その場で直ぐ説明の直感的な使いやすさに特化している製品で、バージョンアップを重ねデータジェンの不備を上回る製品となっています。

(これは、現在ADMENIC DVPについてくるEIZO のタッチパネル式モニターで、ハイビジョン使用の16:9で大き目。モニターは日進月歩の世界、どんどん良いものが出てくると思います。)

まず、データジェンは録画の方式のせい?で、ハイビジョン映像のときは実際の画像とモニターに映し出される画像に遅延(0、5秒ぐらい)が生じます。(アナログは遅延は生じない)これは臨床では不利で、アシスタントがモニターの顕微鏡映像をみながらアシストするときは、遅延があると非常にしづらくなり、遅延しない同軸で映し出される別のモニターを用意する必要があります。それとデータジェンはハイビジョンになると音声の録画ができません。

どのみち、モニターは患者さん説明用とアシスタント観察用の2つ用意すると便利です。ADMENIC のほうはハイビジョンでもアナログでも映像の遅延はありませんし、音声の録画も出来ます。

アシストは大体3時の位置(患者さんの頭頂部を12時とする)で行う事になります。なので、写真の3時の位置からまっすぐ目の前を見た時、モニターが見えないと顕微鏡歯科のアシストはしにくくなります。ユニットポールの所にモニターを付けている人がいますけど、あれは使いにくいです。

それと、データジェンは録画方式がDV-AVIフォーマット方式のせいなのか、録画時間が20〜30時間と短くHDDがわりとすぐいっぱいいっぱいになります。(ちょこちょこと録画しておけば三ヶ月ぐらいでいっぱいになります。)

対して、ADMENICのほうは録画時間も長く、ストレスを感じないシステムになっています。録画時間と録画方式は詳しく聞きましたが忘れました。

あと、学会発表や症例発表のため動画を簡単編集して、記録媒体におとしていくのですが、データジェンでハイビジョン画像のときは、おとすのにものすごく時間がかかります。対して、ADMENICはハイビジョンでもわりとサクサクいけます。

なんにせよ、こういうPC関連製品は細かい使い勝手をどんどん改善して、バージョンアップしていくのが常であり、そうしないと後発商品にどんどん遅れをとっていきます。僕自身の感覚では、データジェンのほうはそういうバージョンアップが遅いというか、まったくしません。(はっきり言って作りっぱなしです。)製作会社の姿勢の問題です。

ADMENIC の方は改善に改善を重ねていますので、製作会社の姿勢はスゴく評価できます。

なので、録画再生装置は現在2社しか出ていないのを使ったみた個人的な感想です。今はADMENIC DVP  のほうが優れており値段も変わらないので、 ADMENIC DVP のほうがおすすめです。

顕微鏡歯科治療においては、医科より普及が遅れたせいか、今でも「マイクロもってるだけでステイタス。」(ロレックスかっつーの。)のような感覚が残っています。これは、悪く言えば客寄せパンダ的な使い方をしている例で、「顕微鏡歯科を謳っているのに、顕微鏡を使って診察してくれなかった。」というような事例も聞きます。

保険診療では使わないという先生もいらっしゃるのかもしれませんが、国民皆保険制度の日本では自費診療と区別しながら使うことはなかなか難しいです。宮崎ではまだまだ顕微鏡歯科が認知されていないので、岡歯科としては初診のとき必ずマイクロスコープを使って診察し、動画で自分の口の中(患部)を見てもらうようにしています。これは、患者さんの理解度が100%に近く、『歯科医療の可視化』を推進したいためです。(いいものはケチケチせず使った方がよく、そのためにはアピールしやすい録画〜再生装置は必要と考えています。)

マイクロスコープを診療のどの場面で使うかは、その先生が決めるべき事なので、とやかくは言いませんが、岡歯科ではまず使ってみて顕微鏡歯科の効果を体験してもらい、その後に治療方針を選んでもらうようにしています。コミュニケーションツールとしてもマイクロスコープと使いやすい録画〜再生装置は最高の組み合わせなのです。

大分の敏腕歯科材料営業マンさんから教えていただいたことなのですが、カールツァイスは内蔵型1CCDカメラを内蔵型FULL HDカメラにバージョンアップさせて販売するそうです。(日本は販売時期未定)今まで高価でポートやCマウントなど付属品が多かった外付けカメラが内蔵型FULL HDバージョンになれば顕微鏡筒周りがすっきりしますし、付属品のため顕微鏡筒のバランスが崩れることもないです。Macのファイナルカットプロを使って録画〜再生するらしいのです。販売が楽しみですね。(記事はここ 2011年3月29日の記事に出ています。)

最後に応援よろしくお願いします。






Share on Facebook

oka の紹介

釣り好きの院長が発信する歯科から実践出来る健康情報
カテゴリー: 日記   パーマリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>