『歯を失わないようにするためにはどうしたらいいか？』と聞くと大概の人が予防と答えます。しかし、現実問題予防だけじゃダメで、ちゃんとした治療も必要だと考えています。
予防がうまくいって治療の必要が全くないのが理想なんでしょうけど、世の中そんなにうまくはいきません。
それに、日本の保険医療制度は原則 疾病給付（病気にしか適応できない。）で、予防医療に力を入れているわけではありません。
必然的に治療中心の歯科医療になるんですけれども、保健医療制度のしくみや考え方を変えないと、結局予防医療というのは進まないんじゃないか？と思っています。
さて、具体的に『ちゃんとした治療って何？』と考えると、歯科の場合 歯を失う原因が 虫歯 と 虫歯に継続する疾患（エンド病変等） 歯周病 なんです。
これをちゃんと治療できて、完治させる事ができればノーベル賞ものなんですが、歯科の病気で難しいのは、一旦治療して良くなっても良くなった状態を維持するのが難しいという事と、歯科医院によって治療の質に大きな差があるって事です。
そこに、補綴修復（詰めたり、被せたりする事）や欠損補綴（歯が無い所に歯を作る方法）がからんでくるので、余計複雑になってるのが現状です。
ウチが顕微鏡歯科治療に力を入れているのも各治療の質を上げるためで、マイクロスコープでよく見えるようになってからは、治療の質が劇的に変わりました。
治療の質を上げたうえで、良くなった状態を長く維持させるための予防＝定期検診（メインテナンス）だと考えています。
それと
ウチ 衛生士さんが居ないんで、メインテナンス 全部僕がやっています。当然マイクロスコープ使ってチェックしているんですが、
意外と自分が治療した結果を追って行くというのも、楽しいって事に気がつきました。
ほとんどの歯医者さんは、メンテ 衛生士さんに丸投げって所が多いですけど、たまには治療した本人がメンテすると気づきも多いと思いますよ。
患者さんもそのほうが安心〜♫
