ある若い歯科医の方から相談Mailが届きました。
>『マイクロスコープ(顕微鏡)を使う治療は自費メインがいいのでしょうか?』
自費専門医院を目指すのであれば問題ないのですが、保険診療と自由診療 両方取り扱う医院(ウチもそうです)を目指すのであれば、『顕微鏡を使うから自費治療、保険診療では使わない。』と区別するのはもったいなさすぎます。
顕微鏡歯科診療 最初は慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、慣れると顕微鏡を使った方がよく見えるので、裸眼より処置の確実性と治療時間の短縮が計れるようになります。
プラス、治療の質も段々上がって来ますので、地道にアピールしていけば医院の評判に繋がってくるかもしれません。
ただ顕微鏡を買ったはいいけど、日々の業務に忙殺されてなかなか使いこなせるようにならない。収入を維持できるだけの患者数を保ちながら、顕微鏡を使えるようになるかどうか不安。という話も聞きます。
当然、最初からマイクロサジェーリーなど難しい処置は出来ませんし、慣れない処置を顕微鏡を覗きながら行なう必要性もありません。
最初はスケーリングやセメント除去から初めて、虫歯や歯石が取れてるかどうかの確認に使う。形成ラインの確認に使う。初診時の診断に使う。など、日々よくやる処置の確実性を高めて行きながら、徐々に慣れていった方がいいです。ワーキングビューで使うというよりチェッキングビューで多用するという感じです。
僕は歯科医というのは一応専門職(プロ)であると考えていますので、顕微鏡を使っていい結果が出るのならば、使いこなす為の努力や工夫(例えばセミナーに参加したり、練習したり、どの椅子(ユニット)でも使えるよう顕微鏡を増設したり、アポイントメントの取り方を工夫したりetc)をするべきではないかと考えています。
ただ、最初から無理する必要はありません。目標を持って徐々に進んで行けばいいんじゃないでしょうか?それに、マイクロスコープがあると臨床が楽しくなりますよ。
なので、保険診療、自由診療 関係なく使った方がいいというのが僕の答えです。
と、エラそうな事をスッペラコッペラ書きましたが、まだまだワタクシは発展途上です。3月末に東京で日本顕微鏡歯科学会が開かれますので、参加して理事の先生方に疑問をぶつけて下さい。何らかの答えが得られるかもしれませんね。^^