今日のセルコンZ冠です。
術前
噛む面から見た所
術前
下から3番目
今日のセルコンZ冠は手前の小臼歯に合わせて基本シェードはライト(中間色)を選択しました。
奥歯2本は基本シェード ミディアム(濃い)を選択しています。違いが分かりますでしょうか?微妙に白っぽい色をしています。^^
セルコンZ冠の特徴のひとつとして、歯の切削量(歯を削る量)を最小限で抑えられるというのがあります。
下の表のように従来のオールセラミックス(ジルコニアセラミックス)やe-max(ガラスセラミックス)などは、強度の確保と色を再現するため、歯を多めに削る必要があったのですが、ジルコニア単体であるセルコンZ冠は切削量が少なく被せ物が薄くなっても強度を確保出来ます。
そのかわり審美面では基本3シェード(ホワイト、ライト、ミディアム)しか選べないので、限界があるという感じです。
歯の切削量が少なくてすむメリットは、なんといっても歯の神経に与えるダメージが少なくなるという点です。
従来のセラミックスではどうしても切削量が多くなるので歯を慎重に削る必要性がありました。
例えば歯を2回に分けて削ったり、よく切れる新しいドリルを使ったり、注水を十分したりという配慮が必要でした。
中には術後に歯髄炎(歯の神経が炎症を起こして、虫歯がひどくなったみたいにズキズキ痛む事)や知覚過敏が起きて患者さんから文句が出ないように、セラミックスを被せる前は歯の神経をあらかじめ取っておくという先生もいるぐらいです。
そこで、今回のセルコンZ冠は歯の切削量を少なめに設定し、技工士さんへオーダーしました。
メーカー側からは差し歯の付け根付近は0,2㎜厚みが確保出来ればいいそうです。今回の模型を計ってみると0,3㎜〜0,5㎜ぐらいかと思います。
従来のセラミックスでは、付け根の厚みを最低1㎜は確保しなければならなかったので、削る量が大分少なくてすみますね。
参考までに従来のセラミックスの模型
ただ、技工士さんに伺うと噛む面はメーカーサイドは0,5㎜厚みが確保出来ればOKと言ってますが、0,5㎜じゃ歯の溝などを作ったら非常に薄くなる所が出て来て割れる可能性があるそうです。
噛む面は1㍉強ぐらい取ったほうが、技工士さんも作りやすいし割れる心配もないと思います。
こだわりのセルコンZ冠 58,000円/1歯
週末は名古屋へ行ってEE先生にエンドの勘所を聞いてきます。(メ*・ω・)
本当に美しい症例で、感動しました。
ありがとうございます。
日本だけの銀歯がすべて白い歯へ変わるといいですね。
先生のご活躍を支援できるよう、微力ですが最善を尽します。